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建築士専攻学科第1期生 二級建築士 学科試験合格者インタビュー

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    二級建築士国家試験は「学科試験」と「設計製図試験」の2段階で構成されており、両方に合格する必要があります。令和6年度の総合合格率は21.8%と低く、難関試験の一つとされています。

    二級建築士に合格すると、木造建築だけでなく、RC造、鉄骨造などさまざまな建築物の設計・工事を担当できます。一般的な建築物のほとんどが業務範囲に含まれるため、多様なプロジェクトに従事できるようになります。

    本校では、在学中の二級建築士国家試験合格を目指す「建築士専攻学科(※)」を2025年に新設し、第一期生が国家試験に挑みました。

    ※1年課程、本校「大工技能学科」および「建築デザイン学科」を卒業見込みの方対象

    第一期生10名のうち、見事学科試験を突破したのは5名(令和7年度 全国平均合格率40.9%)。そしてその5名は9月14日(土)に実施された設計製図試験に臨みました。

    最終的な結果は12月に発表されますが、学科試験合格者2名に、学科試験突破までの道のりや専攻学科進学の理由などを伺いました。

    ①Aさん(山形県立村山産業高等学校出身)

    ― 二級建築士試験、お疲れさまでした。まずは学科試験見事突破しましたが、そのときの心境は?

    二級建築士の学科試験は、総得点60点以上、各科目13点以上というのが合格ラインなのですが、自分の結果としては総得点79点だったので、割と余裕をもって合格できました。でも次の製図試験は9月で時間的に余裕もなかったので、次に進めたことへの安心感と同時に焦りも感じていて複雑な心境でした。

    ― 製図試験も終わりましたが、手ごたえは?

    例年の傾向と違った課題の要求条件が出たので、とても苦労しました。プランニングに時間をかけすぎてしまうと完成まで持っていけないので、妥協点を見つけて描きはじめなければならず、とても苦労しました。一応時間に余裕をもって終われましたが、手ごたえは…どうでしょうか。結果が楽しみです(笑)

    ― 二級建築士国家試験の対策で大変だったことは?

    学科では、一回授業でやったことをいかに忘れずに知識として積み上げていくかが大変でした。覚えなければならないことが山積みなので、10分でも20分でも、時間があれば教科書等を見て復習をしていました。製図では「完成」させる力を身につけることが一番の課題でした。限られた時間内にプランニングから製図の完成まで行う必要があり、描き上げなければ合格できません。そのため、まずは製図スピードを上げ、最後まで描き切る実力をつけるよう心がけました。

    ― 卒業後に働きながら挑戦する道もあったと思いますが、進学を選んだ理由は?

    仙台工科に入学した時から建築士の受験はするつもりだったのですが、やはり働きながら学科も製図も対策をするのは自分にとっては難しいと感じ、1年間受験に集中して二級建築士を取得してから就職をする方が自分に合っていると思ったからです。9月で国家試験が終わったので、10月からはBIMや建築応用演習など、実務につながる力を身につける授業が受けられるため、そういう意味でもやはり専攻学科に進学してよかったと感じています。

    ― 進学を決めたとき、ご家族にはどう伝えましたか?

    学科の説明をして希望を伝えたところ、親も「それならいいね」と背中を押してくれました。応援してくれる存在は大きかったです。

    ― 今後の目標を教えてください。

    もちろん一級建築士を目指しています。このまま二級の勉強で得た知識を忘れないうちに、一級の勉強に取り組みたいです。

    ― 就職先についても教えてください。

    すでに決まっていて、CADやBIMを使って骨組みなど、構造の設計をする仕事に就きます。学んできたことを活かしながら、現場でさらに成長していきたいです。

     

    ②Mさん(宮城県白石工業高等学校出身)

    ―二級建築士試験、お疲れさまでした。まずは学科試験見事突破しましたが、そのときの心境は?

    試験を受ける前は「大丈夫かな」と不安もありましたが、なんとかやり切れたかなと思います。ただ、製図の試験はちょっと難しかったですね。結果がどうなるかは分からないですけど、自分なりに全力を尽くしました。

    ― 二級建築士国家試験の対策で大変だったことは?

    筆記試験の方は特に大変でした。覚えることが多くて、専門用語や数値など、暗記しなければいけない内容が多かったです。最初にテキストを見たときは「すごい量だな…」と圧倒されましたね。

    ― 卒業後に働きながら挑戦する道もあったと思いますが、進学を選んだ理由は?

    就職の前に資格を取っておいた方がいいと思ったからです。就職してから勉強するのは大変だと感じたので、この1年で集中して資格を取ってから社会に出たいと考えました。実際に働きながらチャレンジしている友達もいますが、やはり仕事と勉強との両立が難しかったようです。

    ― 進学を決めたのはいつ頃ですか?

    1年生の終わりころです。親の方から建築士専攻学科を勧められ、建築デザイン学科と合わせて3年間で在学中に二級建築士合格がめざせるということろに魅力を感じて進学を決めました。

    ― 今後の目標を教えてください。

    まずは今回の試験に合格することです。設計の他に不動産取引にも興味があるので、来年の11月に宅地建物取引士資格試験にも挑戦する予定です。

    ― 就職についても教えてください。

    すでに設計会社での就職が決まっています。春からは東京で勤務となるため、後期から一人暮らしの準備も整えていきたいです。

     

    今回インタビューした2名以外の在校生も、学科試験合格までの様々な苦労や、勉強の工夫などを語ってくれました。

    5名全員が無事製図試験を合格し、二級建築士として巣立っていくことを心から願っています。

    ≪建築士専攻学科の詳細はこちら≫

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