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IT業界の将来性はある?需要が高い職種や今後求められるスキルを解説

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    「手に職をつけたい」「将来も安定して働きたい」と考える人にとって、IT業界は魅力的な選択肢の一つでしょう。しかし一方で「AIに仕事を奪われるのでは?」「人材の競争が激しそう」といった不安の声があるのも事実です。

    本記事では、IT業界の将来性がないといわれる理由と、それでもなお将来性が高いとされる根拠をわかりやすく解説します。さらに、今後も需要が見込まれる具体的な職種や、求められるスキル・就職時の注意点まで網羅して紹介します。IT業界でのキャリアを少しでも考えている方は、ぜひ参考にしてください。

    IT業界の将来性がないと言われる要因は?

    「IT業界の将来性に対する懸念」– AI、海外人材、ブラック企業のイメージに関連した問題のビジュアル。

    IT業界と聞くと「これからも伸びそう」「需要がある」といったポジティブなイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし実際には、「将来性がない」といった声があるのも現実です。では、なぜそのような否定的な見方が生まれるのでしょうか。

    ここでは、IT業界には将来性がないといわれる3つの主な理由について解説します。

    AIが急速に進歩している

    AI(人工知能)の進化により、「今ある仕事が将来的にAIに置き換えられるのでは?」という不安がさまざまな業界において広がっています。実際、単純作業やルーチンワークの一部は、すでに自動化が進んでおり、効率化の流れは今後も加速していくでしょう。そのため、「IT業界もいずれAIに仕事を奪われるのではないか」と懸念されています。

    しかし、AIに置き換えられる仕事もある一方で、AIの進化によって新たな仕事も生まれます。現段階の例を挙げれば、データの偏りやアルゴリズムの調整、顧客の要望とのすり合わせなどの場面ではエンジニアが必要です。AIの進化に合わせて、AIを活用していくためには、スキルをアップデートしていくことが求められます

    優秀な海外人材が増加している

    グローバル化が進む中で、IT業界では国境を越えて優秀な人材が活躍しています。開発コストを抑えるため、海外の優秀なITエンジニアに仕事を依頼する企業も多く、日本国内の人材との競争が激化しているのが現状です。

    「海外の人材に仕事が流れ、自分の仕事はなくなってしまうのでは?」と将来性に不安を覚える人もいるかもしれません。しかし、言語や文化的な理解の問題や、品質管理の問題などがあるため、日本人エンジニアが必要となる場面もあります

    ブラックな業界のイメージがある

    IT業界は「技術進化のスピードが早くて大変」「残業が多い」「きつい」といったネガティブなイメージがつきまといがちです。従来は長時間労働や休日出勤が当たり前という企業も多く、いわゆるブラックな働き方が問題視されていた時期もありました。そのため「将来に渡って働き続けられる業界なのか?」と不安に感じる方もいるでしょう。

    しかし、近年では働き方改革やリモートワークの普及によって、プライベートと両立可能な働き方や、エンジニアの待遇改善が進んでいる企業も多いです。

    IT業界の将来性が高いといえる理由

    「IT業界の将来性」– 社会的なIT活用の増加や人材不足を象徴するイメージ。

    IT業界は「将来性がない」という声がある一方で、今後ますます市場の拡大が見込まれるという予測もされています。なぜIT業界は今後も成長が期待される、将来性が高い分野といえるのでしょうか?

    ここでは、代表的な3つの理由を解説していきます。

    社会的にIT活用が不可欠となっている

    現代社会において、生活や仕事のあらゆる場面でITは欠かせない存在です。

    私たちが日常的に使っているSNSやネット通販サイト、動画配信サービスなども、全てIT技術によって支えられています。さらに、企業の経営や業務効率化においても、DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されており、ITの重要性はますます高まっています。

    このように、社会インフラの一部として広くITが浸透し、活用されていることから、IT業界は今後も安定した成長が見込まれる分野といえるのです。

    深刻な人材不足が継続している

    IT業界は慢性的な人材不足に悩まされており、需要に対して供給が追いついていない状況が続いています。

    経済産業省によれば、IT人材の不足は今後さらに拡大し、2030年には約79万人が不足する見込みです。特にAI、IoT、クラウド、セキュリティ関連などの高度な技術を扱う分野では専門人材が足りておらず、多くの企業が採用難に直面しています。

    このような背景から、ITスキルを身につけた人材は引く手あまたであり、キャリアの安定性・成長性ともに高い業界だといえるでしょう。

    他業界との融合が加速している

    ITの活用は、医療、農業、製造業など、あらゆる業界との融合が進んでいます。

    例えば、医療分野であれば、レントゲンや心電図などの画像をAIが解析したり、農業分野であれば、AI搭載ロボットが人間に代わって収穫を行ったりなどが挙げられます。身近な例では、自動車の自動運転もAIとの融合によって生み出されたものです。

    このように、他業界の課題をIT技術で解決する動きが活発化しており、IT人材が活躍できるフィールドは今後さらに広がっていくでしょう。

    IT業界で需要の高い職種とは?

    「IT業界の需要が高い職種」– セキュリティエンジニア、データサイエンティスト、クラウドエンジニアなどの職種を示すイラストや写真

    IT業界の中には、今後も安定したニーズが見込まれる職種がいくつもあります。

    ここでは、IT業界で特に需要が高いとされている6つの職種について、それぞれの役割や特徴、将来性などを紹介します。

    セキュリティエンジニア

    セキュリティエンジニアは、企業のネットワークやサービスの情報を守る専門家です。サイバー攻撃や不正アクセスなどからシステムを守るための一連の業務(企画や設計、運用、保守など)を行います。

    社会全体のIT活用が広がる中で、情報漏洩やウイルス感染といったリスクも増加しており、セキュリティは企業にとって優先的に取り組むべき課題です。世界的にサイバー攻撃が増加し、手口が高度化・巧妙化している中、専門的な知識を持つ人材が強く求められています。

    セキュリティエンジニアとしての経験を積むと、セキュリティコンサルタントや、コンプライアンス部門の情報セキュリティ担当などへのキャリアアップも目指せます。

    データサイエンティスト

    データサイエンティストは、膨大なデータを多面的に分析・解析し、新たな「ヒント」や「気付き」を与える専門家です。AIやビッグデータの活用が進む現代において、企業の意思決定を支える重要な存在です。

    活躍の場は幅広く、マーケティングや金融、製造業、医療など、あらゆる分野でニーズがあります。

    データサイエンティストは、ITの知識や分析能力だけではなく、数学・統計、データベース、AI・機械学習、ビジネス理解・業界の動きなど幅広い知識・スキルが必要です。高度な専門知識と豊富な業務経験が求められますが、引く手あまたであり、高年収を狙えるポジションとして注目されています。

    クラウドエンジニア

    クラウドエンジニアは、AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudなどのクラウドサービスを設計・構築・運用する技術職です。企業が自社サーバーからクラウドへの移行を進める動きが加速している中で、クラウドエンジニアの需要は拡大しています。

    業務内容は、インフラの設計、クラウド環境の構築、運用・保守などクラウドに関する一連の業務です。クラウドサービスの活用、DXを推進する企業の増加によって、欠かせない存在になりつつあります。

    Javaエンジニア

    Javaエンジニアは、Javaを用いて業務システムやWebアプリの設計や開発、改修などを行う技術職です。Javaは主要なプログラミング言語の一つで、公共システムや金融系のシステム開発をはじめ、さまざまな企業の大規模プロジェクトでも用いられています。

    開発には人員が必要なため、常に一定の需要があります。またJavaは幅広い分野で活用でき、新規開発はもちろん既存システムの改修も必要になってくるため、今後も開発の需要は伸びる見込みです。

    ソフトウェアエンジニア

    ソフトウェアエンジニアは、ソフトウェアの設計・開発・テスト・保守運用までを担う幅広い役割を行う技術職です。

    ソフトウェアと一口にいっても、パソコンのソフトウェアやモバイルアプリ、家電製品、産業機器などさまざまで、ITとは異なる業界で開発を担当するケースもあります。

    開発言語やフレームワーク、チーム開発の知識などが必要であり、常に新しい技術を取り入れる必要がありますが、その分、応用の幅が広く業界や職種をまたいで活躍できることが多いのが魅力です。

    ITプロジェクトマネージャー

    IT業界におけるプロジェクトマネージャー(PM)は、IT開発プロジェクトをスケジュール・コスト・人員などの面から管理・推進するチームの責任者です。エンジニアをまとめながら、クライアントとの調整や納期管理なども行うため、技術力とマネジメント力の両方が求められます。

    十分な経験とスキルが必要とされ、責任が大きい分、給与水準も高めとなっています。未経験からすぐになれるわけではなく、現場で実績を積み社内からキャリアアップしていくのが一般的です。

    IT業界で求められるスキルとは?

    「IT業界で求められるスキル」– 論理的思考力、情報収集能力、コミュニケーション能力を象徴するアイコンやイメージ。

    IT業界で活躍するには、専門的な知識や技術だけではなく、仕事を進める上で土台となる力も重要です。

    ここでは、ITの仕事に携わる上で特に重視される3つの基本的なスキルを紹介します。

    論理的思考力

    論理的思考力とは「物事を筋道立てて考える力」のことです。ロジカルシンキングとも呼ばれます。

    ITの仕事では、システムの不具合の原因を突き止めたり、複雑な仕様を整理して設計したりと、常に冷静に問題を分析する場面が多いです。特にプログラミングにおいては「この処理をどう組み立てるか」を考える力が求められるため、日頃から論理的に物事を考える習慣をつけておくと良いでしょう。

    情報収集能力

    IT業界では、新しい技術やトレンドが次々と登場します。そのため、自分で必要な情報を探し出し、整理・理解していく力が大切です。

    例えば、システムエラーが発生したときに検索して原因を調べ、情報を整理して理解した上で復旧対応に当たります。さらに、新しい機能がリリースされれば、公式のドキュメントや技術情報のWebサイトなどを読んで、いつでも対応できるように理解を深めておく必要があります。

    変化の早い業界だからこそ「学び続ける姿勢」と合わせて情報収集能力は常に求められるスキルだといえるでしょう。

    コミュニケーション能力

    IT業界の専門職は、一人で黙々と作業するというイメージが強いかもしれませんが、実際にはチームで協力して進める仕事がほとんどです。

    開発チームのメンバー、デザイナー、営業担当者など、さまざまな人とやり取りをしながら、プロジェクトを進めていきます。そのため、「報告・連絡・相談」や相手の意図をくみ取る力など、円滑なやり取りができるコミュニケーション力は必須です。

    特に未経験から業界に入る場合は、素直に質問したり相談したり、積極的にコミュニケーションを取る姿勢が評価されることも多くあります。

    IT業界へ就職・転職する際のポイント

     「IT業界への就職・転職」– 企業のリサーチや最新技術に関心を持つ姿勢を表すイラスト。

    IT業界を目指す上で、スキルを身に付けるだけではなく、業界や働き方に対する理解を深めておくことも大切です。

    ここでは、就職や転職を目指す際に意識しておきたい3つのポイントを紹介します。

    業界や企業について情報収集をする

    IT業界と一口にいっても、企業の規模や事業内容、働き方はさまざまです。必要とされる職種も企業によって異なります。また未経験でも教育体制が整っているか、経験者採用がメインなのかもチェックするべきポイントです。

    「残業が多そう」「自由な働き方ができそう」など、イメージだけで判断せず、実際の求人情報や企業の公式サイトをなどで情報を収集しましょう。

    自分がやりたい仕事や希望の働き方に合った企業を見つけるには、事前にしっかりとリサーチすることが重要です。

    最新の技術に関心を持つ

    IT業界は変化が速く、次々と新しい技術やトレンドが生まれます。そのため、今身に付けている知識だけで満足せず、最新の技術動向にも常にアンテナを張ることが必要です。

    ニュースサイトや専門メディア、技術ブログなどを日常的にチェックする習慣を付けると、実務に生かせます。また採用面接時も、そういった姿勢をアピールすれば良い印象に結び付くこともあるでしょう。

    学び続ける姿勢を保つ

    IT業界では、一度覚えたスキルが数年後には古くなることも珍しくありません。そのため、「ずっと学び続ける気持ち」を持っているかどうかが、長く活躍できる人材になれるかの分かれ道になります。

    IT業界でキャリアを積むには「最新の技術に関心を持つ」ことと合わせて、自身の知識をアップデートしていくことがポイントです。

    まとめ:将来も必要とされる仕事に就きたいならIT業界を選択肢に入れよう

    IT業界は社会の中でますます重要な存在となり、多くの職種で人材が求められています。将来性が高い一方で、常に変化し続ける業界でもあるため、柔軟な姿勢と学び続ける意欲が大切です。

    「手に職をつけたい」「将来も必要とされる仕事に就きたい」と考えている方にとって、IT業界は有力な選択肢の一つとなるでしょう。

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    この記事の監修者
    仙台工科専門学校

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    「建築・大工・測量・土木・情報」の7学科を設け、充実した環境の下で行われる現場さながらの実習で即戦力となる技術を習得。きめ細かい試験対策で国家資格取得を目指し、業界の最前線で活躍する人材を育成します。

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